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坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

子供の将来のためにも今日からバランスの取れた食生活を

公開日: 更新日:

 初診の患者さんに私が必ず聞くことのひとつが、両親が糖尿病であるかどうか。父親、母親共に糖尿病である場合は生活習慣の改善だけでは対処しづらいケースが珍しくありません。糖尿病が遺伝するかどうかは、科学的に証明されたわけではないものの、現実には「遺伝する」と言わざるを得ない状況ができあがっています。

 それは、遺伝的素因に加えて、生活習慣が親から子供へと受け継がれているから。食の好み、外食の頻度、普段の食事の味付けが濃いめか薄めか、食後、特に夕食後に間食を取る習慣があるか、夜更かしをよくするか、体を動かすことをいとわないタイプか……。

 もし、お子さんがいるようであれば、自分のためだけでなく、お子さんの将来の健康のために、糖尿病、高血圧脂質異常症を発症しにくい食生活を今日から心がけていただきたいと思います。

 具体的には、たばこはやめる。お酒は控えめにする。適度な運動を習慣化する。寝る間際に食事をしない・間食を取らない(果物を含む)。これらすべてが必要です。

「親の背中を見て子は育つ」といいますが、たとえばたばこに関して、高崎健康福祉大学(群馬県)で2005年から毎年学生を対象に行ってきたアンケートでは、親が喫煙している学生の喫煙経験率は、男女とも全体の喫煙経験率を上回っていたそうです。

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