清澄白河で実証 ブルーボトルコーヒーが狙った“違和感”効果

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■違和感がかき立てる興味

 広報戦略に詳しいメディアプロデューサーの柳内啓司氏がこう言う。
「ブルーボトルコーヒーは日本初出店にあたり、“人に話したくなる要素”を戦略的にちりばめ、それが見事に当たりました。1号店を表参道や銀座ではなく、清澄白河にしたのは“違和感”を演出し、人々の興味をかき立てることで注目を集めるためでしょう。しかも、同社の創設者は日本の喫茶文化を敬愛していると公言しており、清澄白河には昔ながらの喫茶店もたくさんある。親日家とコーヒーファンに好印象を植え付ける効果があったと思います」

 イメージ戦略と同時に緻密なマーケティングも行ったようだ。

「清澄白河は下町として知られていますが、最近は高層タワーマンションの建設ラッシュ。居住民の高所得化が進んでいます。大江戸線と半蔵門線が乗り入れ、東京、銀座、丸の内、渋谷と、都心のどこへ行くにも便利な割に地代が安いため、経済的に余裕のある若いサラリーマン層が増えているのです。彼らはさまざまなものにこだわりを持っている。“このコーヒーはおいしい”と思えば、一時のブームと関係なく店に通い続けるかもしれません」(住宅ジャーナリスト・榊淳司氏)

“違和感”の巧みな演出は、ビジネスにも応用できそうだ

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