【鶏と豚の煮込み】ウマ味の三重奏 引き立て役は醤油と…

公開日:  更新日:

モンゴリアン・チャイニーズBAO(東京・新橋)

「まずは食べてみて」

 そう笑いながら出してくれた皿から手羽元を手に取りかぶりつくと、カメラマンと顔を見合わせて「ウマい」。

「醤油で煮込んだだけですよ」

 うっそー。ダシとか鶏ガラスープは?

「使わない」

 食材は手羽元と豚のバラ先、ジャガイモのみ。初回で「ムニエルはしない」と語ったが、ほっこりと溶け出したジャガイモのでんぷん質が3つの食材を一体化させているのだろう。肉のダブルづかいでウマ味が複雑さを増す効果もありそうだ。

 醤油ベースながら、肉じゃがのような甘さはない。醤油以外の香りを感じるのは……?

「カレー粉を1つまみだけ入れます。でも、ダシは使いませんよ」

 隠し味にカレー粉か。食いしん坊は早速、習った通り試してみた。

 軟骨つきの豚のバラ先と手羽元を油で炒め、ウマ味を閉じ込める。小さじ1杯程度の醤油をまぶして炒めながら下味をつけたら、食材がひたひたになるまで水を加えて、ジャガイモを投入。カレー粉を1つまみと大さじ1杯ほどの醤油で味を調えて待つこと20分。

 調理中、ステキな香りに誘われて味見を繰り返したくなったが、「煮込みはガマンが大切」とアドバイスされたのを思い出し、本を読みながら待った。スープが煮詰まって底にドロッとしてきたら出来上がりだ。これだけ煮込んでも、肉はほっこりと軟らかい。ほぼ同じ仕上がりに大満足で、ビールが進む君!

 八角をプラスするとより複雑さが増す。カレー粉の代わりにガラムマサラや五香粉でもよし。アウトドアでサッと作ったら拍手喝采だろう。

《材料》
・豚バラ先   200グラム
・手羽元    200グラム
・水      適量
・ジャガイモ   1個
・カレー粉   1つまみ
・醤油  炒めながら小さじ1杯

 煮込むときに大さじ1杯
・ゴマ油   大さじ1杯

《レシピ》
(1)豚肉は軟骨つきのバラ先がベターだが、カレー用などでもOK。2種類の肉をゴマ油で炒めながら、醤油で下味をつける。
(2)適量の水を加えたら、2~3ミリにスライスしたジャガイモを投入。好みでシイタケを追加するのもよし。カレー粉1つまみと醤油を大さじ1杯。
(3)中火で20~25分煮込めば完成。

今日の達人 保朝さん

▽保朝(ばお)
 中国・内モンゴル自治区出身。通訳として来日28年。「骨つき肉はかじりついて食べる」がモットーで、おいしそうにたくさん食べる人を好む。客を包み込む人柄に引かれるファン多数。

▼モンゴリアン・チャイニーズBAO
 中国の東北地方やモンゴルの料理を中心にそろえ、扱う肉はすべて羊のマトン(生後1年以上)。「羊の塩ゆで」は、骨付きマトンを塩だけで煮込む。シンプルなメニューながら、素材の味がよく引きだされた1番人気。グルメイベントでは、汁なし担々麺がテレビのお薦め1位。日祝休。
東京都港区新橋3―14―6
℡03・6435・6660

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