インド人は酷暑に強い 「夏こそカレー」が正解の根拠は?
インドやタイ、フィリピン、インドネシアなど暑いエリアでは、食事に香辛料をふんだんに取り入れている。「夏こそカレー」は最近の食のトレンドだが、灼熱地獄を乗り切るには、理にかなった食事だという。
鍼灸師で、南石鍼灸治療院院長の朴宰弘さんが言う。
「夏は、皮膚の表面温度が高い半面、内臓の温度は低くなって、温度の差が広がりやすい。冷たい水やビールを飲むためですが、そうすると、体は暑さに弱くなります。しかし、暑いところに住む人がそれでは生きていけないので、スパイスで内臓を温める食文化が根付いているのです。内臓が温まると、汗をかいて相対的に皮膚の表面温度が下がる。皮膚表面の温度を下げる効果は、冷たいものを飲むより、スパイスやお湯などで内臓を温める方が持続します。ですから、カレーに代表されるスパイス料理を夏に食べるのは、理にかなっているのです」
麺類なら、冷やし中華より温かいラーメンやそばがベター。韓国や中国の鍋もいい。
「1日1回、白湯を飲むと、体の温度バランスが調節されます」(朴さん)
インド人が50度の酷暑でもへこたれないのは、スパイスがあるから。きょうから、その知恵を取り入れよう。