原材料や製法にこだわり キリン「本麒麟」がめざしたもの
キリンビールの新ジャンル「本麒麟」が絶好調だ。2018年3月の発売から約3カ月で、年間目標の5割を超える1億本(350ミリ缶換算)を突破。つまりは予想の2倍のスピードで売れており、同社新ジャンルにおいて「キリンのどごし<生>」以来、13年ぶりの大型商品となっている。
人気の理由は、力強いコクと飲みごたえ。キリンの調査によれば、飲んだ人の93%が「うまさに驚いた!」と高評価したという。
「節約志向が高まる中、低価格でありながら高品質な商品が支持されている。特に身近なものほどその傾向が強く、ビール類に目を向ければ家庭用の約5割を占めるのが新ジャンル。デーリーに飲まれる新ジャンルだからこそ、魅力あるものを提案したいと考えた」(マーケティング部ビール類カテゴリー戦略担当の京谷侑香氏)
目指したのはビールに近い味覚(高品質)だ。新ジャンルユーザーに話を聞くと、新ジャンルは飲みやすく、おおむね満足しているものの「経済的に許されるなら、本当はビールを飲みたい」との声。