西潟正人
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西潟正人

魚の伝道師。東京海洋大海洋生命科学部非常勤講師(魚食文化論)。

味わうなら今 “極上脂肪肝”のカワハギ薄造りとあぶり薄皮

公開日:  更新日:

 仲間のウマヅラハギに対抗して、カワハギは本カワハギと呼ばれることもある。本ガツオや本マグロも同じで、魚に貴賤はない。

 フグ目カワハギ科には29種もあって、ほとんどが南方系。ところが、カワハギとウマヅラハギは青森県にも分布する沿岸魚だから、全国的に広く知られる。

 近年、ウマヅラハギは養殖も行われるようになり、高級魚の仲間入り。だが釣り船でも料亭でも、人気はカワハギに及ばない。旬は肝が充実する、秋口から冬場。春の産卵期になると、身は痩せてしまう。

 脂がたっぷり乗って丸々と太った、15~20センチモンがいい。成魚に満たない小型は、幼い味でしかない。大きすぎる老体もまた、骨張っているだけだ。そんなやつは皮を剥ぐと、失敗に気づく。

 カワハギほど、健康状態が肝に出る魚は少ない。脂肪肝を極上として、やがて栄養は卵巣へ運ばれる。産卵が済むと、肝硬変のように萎縮してしまう。味わうなら、今しかない。

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