著者のコラム一覧
南渕明宏昭和医科大教授

心臓血管外科専門医、医学博士。

医師を困らせる患者さんの「無関心」…どんな意思なのか見抜けない

公開日: 更新日:

 8月の原爆の日の式典でNHKは、毎年、平和公園の石碑を大写しします。

「過ちは 繰返しませぬから」

 誰の過ち? 誰が繰り返さないの? 小学生なら誰でもこんな疑問を持つことでしょう。

 しかし、エライ人の責任を平民が問うてはならない! これは日本社会の一般人の「掟」、ジョーシキ、エピステーメーです。

「東電だって津波なんか想定できなかったでしょ」

「警視庁の外事課のエリートさんが証拠を捏造しても罪には問えないよ」

 裁判所のこうした判断に対して「これってむちゃくちゃだけど、それはつまり我々『一般人がかかわっちゃいけない案件ですよ! 権力側の意向をくんでね』っていうメッセージなんだろうなぁ」と考える人がいるかもしれません。

 こうやって我々は「無関心」を装うよう、訓練されているように思います。

「あれ? おかしいんじゃない?」と疑念を持って口にしたら最後、日本社会では生きづらくなります。

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