エーワールド大山峻護社長 稲盛和夫の言葉が心に刺さった
「おかげでいまは、格闘技を知らない人にも、『前祝いの法則』に出てましたよね、と声をかけてもらえてありがたいです」
前置きが長くなってしまったが、大山さん(45)は元総合格闘家。現在は、数十人分ものボクシンググローブとミットをスーツケースに詰めて日本中を駆け巡る。誰にでも楽しんでもらえるように、格闘技とフィットネスを融合させたオリジナルプログラム「ファイトネス」を教えるためだ。
「引退したのは14年。物心ついたころから柔道を始め、強くなることを目標に生きてきたのに、引退すると目標を失い、初めてどう生きていいかわからなくなりました。さまざまな方に話を聞くと、自分と同じように、いまストレスによって病んでいる人が多いこと、15年から企業でストレスチェックが義務付けられたこと、また運動したいけどきっかけがないという人が多いことを知りました。それなら自分が企業に出張してファイトネスを提供すればいいのではないか、楽しければ喜ばれるだろうと思ったんです」
こうして奥さんとエーワールドを立ち上げ、セカンドキャリアをスタートさせた。コンビニで大量の資料をコピーし、スーツ姿で自ら名刺を差し出し、汗をかきながら企業に営業した。