“100均”の棚が空っぽに? 新型肺炎の感染拡大で危機到来
拡大の一途をたどる新型肺炎。感染拡大が深刻な中国では、企業活動にも影響が出てきている。今後は日本国内の「庶民の味方」である100円ショップにも“火の粉”が降りかかる可能性が出てきた。
中国ではトヨタ自動車やホンダ、日産自動車が現地工場を稼働停止した。日産は稼働再開を少なくとも10日以降に延期。北京や上海など多くの地方政府は、9日まで企業の操業停止措置をとっている。中国国内の企業活動はいつ再開できるか不透明な状況だ。いま心配されているのが、日本の100円ショップだ。商品を中国国内で製造しているケースが多く、輸入がストップしかねないのだ。ロータス投資研究所代表の中西文行氏はこう言う。
「中国での人件費高騰などを受け、100円ショップなどの小売業は、生産拠点を東南アジア諸国に移しつつあります。とはいえ、依然として『世界の工場』としての中国の存在感は健在。一定の割合を中国からの輸入に頼っています。しばらくは倉庫の在庫放出で対応できるでしょうが、感染拡大が長期化したら、商品納入が滞り、棚の何割かがカラになってしまうことも考えられます」