突起物スパイクが原因? ウイルス変異で“感染力6倍”の衝撃

公開日: 更新日:

 ついに大台に乗ってしまった――。29日の全国の新型コロナウイルス新規感染者数は、過去最多の1264人に達した。東京は250人と前日より減ったが、大阪221人、愛知167人、福岡101人といずれもこれまでの最多人数を記録。

 患者数が増えているのは、ウイルスの感染力が強まった可能性もある。最近、米国の研究グループが発表した調査結果によると、現下のウイルスは初期のころに比べ、ウイルスの感染力が3~6倍になっているという。感染力が9倍に達したという新聞報道もある。

 ハーバード大学院卒で、医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)は、その理由を、新型コロナを覆っている突起物の「スパイク」にあると解説する。

 ほとんどのウイルスはスパイクを持ち、スパイク内のアミノ酸配列の違いによって感染力の強さに差があることが分かっている。同じ新型コロナでも変異によってスパイクのアミノ酸配列に違いが出てくるのだ。

 今回、米国の研究グループがさまざまな国の感染者を調べたところ、大勢の人の体内で感染力の強いスパイクを持つ新型コロナが増えていることが分かった。そのことから感染力が強まったとの仮説を立て、3~6倍の推定値が導き出されたという。

「感染者が増えている主たる原因は、第1波のときに比べて20~30代の若者のPCR検査の件数が増えているからでしょう。と同時に、感染力が強いアミノ酸配列のウイルスが増えたからかもしれません。いずれにせよ、今後はスパイクを調べる必要があります」(左門新氏)

毒性が弱まった可能性も

 不思議なのは重症患者の数だ。5月に200人を超えた日もあったが、現在は81人(29日)と大幅に減少している。そのため「新型コロナは弱毒化しているのではないか」という見方も出ている。

「ウイルスは変異によって強毒化も弱毒化もします。ただ、強毒化すると、侵入した人間を殺し、自分まで死んでしまう。SARSやMERSのウイルスが消え去ったのは死亡率が高いため患者の隔離を強化したことと、強毒のため人とともにウイルスが消滅したからです。現下の新型コロナは、逆に変異によって弱毒化したウイルスが増えている可能性があります」(左門新氏)

 毒性が弱まってくれれば安心だが、それは新型コロナが死滅しないということでもある。厄介なウイルスだ。

【写真】小池都知事の会見はまるで“言葉遊び” 過去最多367人の感染者(12枚)
【写真】吉村大阪府知事定例会見 5人以上の飲み会等自粛要請(16枚)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    キムタク長女が破局 ハンパが許せなかった工藤静香の怒り

  2. 2

    “手越砲”被弾のAKB柏木由紀 アイドル道と強心臓に揺ぎなし

  3. 3

    グロッキーな安倍首相 小池知事の“夏休み妨害”に怒り心頭

  4. 4

    ドラフト目玉 中京大中京・高橋宏斗お受験にプロやきもき

  5. 5

    南野陽子再ブレーク!「半沢直樹」で狙いのねっとり関西弁

  6. 6

    「半沢直樹」新ステージは“vs東京乾電池”柄本明より注目は

  7. 7

    野党「合流新党」は150人規模の勢力に 分裂期待の自民落胆

  8. 8

    軽率さ変わらぬ石田純一 東尾理子に見放され離婚へ一直線

  9. 9

    綾瀬はるか熱愛報道から1カ月 周辺でハプニング続々のナゼ

  10. 10

    「球界の小泉純一郎」古田敦也のヤクルト監督復帰はある?

もっと見る