はとバスの1年<2>稼働しないバスでの「迷路体験」が話題に
新型コロナウイルスの感染拡大は、70年以上の歴史がある「はとバス」に想定外の影響を与えている。
昨年4月の緊急事態宣言では、観光バスツアー全便が運休。6月に再開した後も前年比の約3%にまで利用者数が激減した。驚くほどの落ち込みだが、手をこまねいていたわけではない。
9月の4連休に合わせ、「稼働してないバスがあるなら活用してはどうか」という社員の発案で、観光バス60台を壁に見立てた「巨大バス迷路体験」を実施したのだ。
バスの稼働が少ない今しかできないユニークな企画は多くのメディアが注目し、こぞってニュースで取り上げた。
「実はこの企画は迷路主体ではなかったんです」
広報室課長の山本雄太さんが明かす。
「コロナ禍で観光バスの安全性をPRするのが目的。メインは車内換気体験でした」