岡崎英生
著者のコラム一覧
岡崎英生フリーライター

1943年生まれ。早大仏文科卒。漫画編集者、原作者、週刊誌ライターをしながら、農園生活を満喫。珠玉のエッセーを書いている。「畑のおうち―クラインガルテンの12カ月」「富良野ラベンダー物語」などの著書がある。

「園芸家は土づくりをしている」という至言 我が家の女どもといったら…

公開日: 更新日:

 なんというひどい土だ。こんなところで野菜が本当に作れるのだろうか。

 長野県松本市郊外の滞在型市民農園、四賀クラインガルテンに畑を借りた時、私はそのあまりの状態に驚き、まずそう思った。

 何しろ一面雑草だらけ。しかも土壌は水分を多く含んだ重い粘土質で、おそろしく耕しにくい。

 しかし、とにかくやるしかない。私は苦労して耕し、ジャガイモをつくり、落花生の種をまき、トマトの栽培を始めた。

 そうこうするうちにクラブハウスで無農薬有機野菜づくりの講習会があった。私はそこで重い粘土質の土壌の改良法を教わった。冬になったら、畑全体をほっくり返し、あちこちに土をピラミッド状に積み上げておくとよいのだという。

「皆さん、玄能を用意してくださいね」と講師の先生は言った。

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