都立中高一貫校の22年度倍率が低下のナゼ…浮き彫りになった「気になる2つの動き」とは
都立の中高一貫校は、6倍や7倍といった一時期の人気からはやや落ち着き3倍から5倍程度に推移している。2月に行われた適性検査の結果を受けて、2022年度全体の平均倍率を見ると、前年度比0.47ポイント減の4.40倍となった。なお、各都立中高一貫校の受検倍率結果は別表の通り。
■「併設型」が 次々に高校からの募集を停止
大きな変化があった両国と大泉は22年度から高校からの募集を停止。中学からの入学生を120人から160人に増加させたことで倍率が低下した。21年度には富士と武蔵が高校からの入学生の募集を停止し、中学からの入学者を増加させている。なお、白鴎も23年度から高校からの募集を停止することを発表している。
高校入試を停止した4校と来年度停止する白鴎の1校。これらは公立中高一貫校の中でも「併設型」と呼ばれる。「併設型」は、設置段階から高校入学生を募集してこなかった三鷹や小石川といった中高完全一貫の中等教育学校とは異なる制度。そのため、小学生時点ではまだ中学受検・受験に向いていない子供でも、高校から入学できる余地があった。そうした学校が姿を消すことは、当然、これらの学校に入りたいと思った場合、今後は小学生段階での進路決定が求められることになる。