政府が「屋内外のマスク着用不要」の見解…「同調圧力」はなくなるのか、それとも?
後藤厚労相は20日、新型コロナウイルス対策のひとつ、日常生活でのマスク着用について、「2メートル以上を目安とし、他者との距離を確保できればマスク不要」との見解を示した。
屋外では距離を取れなくても、会話をほとんど行わない状況なら、マスクを着用する必要はないといった基準が設けられた。屋内でもソーシャルディスタンスが確保でき、会話がほとんどなければマスクは外せる。また、2歳以上の未就学児については場面を問わず「着用を一律には求めない」とした。一方で、混雑する通勤電車では、引き続き着用を推奨するという。
そもそも、日本ではマスク着用は義務ではない。政府が見解をどう示そうが、マスクの着用は個々の判断に委ねられる。とはいえ、高齢者や基礎疾患があったり、2年以上の習慣でマスクを外すのが怖いと感じる人もいる。
自主性に任せられると懸念されるのは、「マスク着用派」と「脱マスク派」のトラブルだ。
マスク着用を巡っては、今月17日に、LCCピーチ機内でマスク着用の拒否した明治学院大の元非常勤職員奥野淳也被告(35)の初公判が行われたばかり。もっとも、マスク着脱ではなく、客室乗務員にケガをさせ、緊急着陸に至ったことから、傷害と威力業務妨害、航空法違反などの罪に問われている。