著者のコラム一覧
一雫ライオン作家

1973年、東京都出身。明治大学政治経済学部2部中退。俳優としての活動を経て、演劇ユニット「東京深夜舞台」を結成後、脚本家に。数多くの作品の脚本を担当後、2017年に「ダー・天使」で小説家デビュー。21年に刊行した「二人の嘘」が話題となりベストセラーに。著書に「スノーマン」「流氷の果て」などがある。

(114)じゃあ警察に連絡するか

公開日: 更新日:
イラスト・宮坂猛

「玄関の前に……こんなもん落ちてたんだけど」

 庄子は指でつまんだ、パケ袋を老人に見せる。

 老人は一瞬で、顔を歪めた。

「これ、覚醒剤だと思うのよ。おじいさん、これ、あんたの?」

「違います」

「だよな。じゃあ、警察に連絡するか」

「それは…… 

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【連載】十二の眼

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