1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録
2025年プロ野球公式戦のあるデータを紹介する。
セ・リーグ405-252、パ・リーグ430-209。
前者が勝利数、後者がセーブ数。いかにクローザーの好投が勝利投手を支えているかが分かる。
この関係を探っていくと、金田正一の400勝利、王貞治の868本塁打もかなわない“不滅の怪記録”がある。1試合で勝利投手とセーブを同時に獲得した投手がいたのだ。むろん、たった一度の記録で、永遠に破られることのない裏面記録を引っ張り出してみよう。
今から遡ること半世紀、1974年のことだった。8月18日、日生球場(大阪)での近鉄-日本ハム戦。試合は日本ハムが三回表に大下剛史の三塁打で2点を先制した。怪記録の発端は六回裏に起きた。
2死一塁で左のホームラン打者、クラレンス・ジョーンズ(この年の本塁打王)を迎えた。2球続けてボールを投げたところで、日本ハムは先発の下手投げ高橋直樹を三塁へ移し、ワンポイント救援として左腕の中原勇を投入。しかし中原が四球を与えると、高橋直が再びマウンドへ。


















