「ブルーカラー・ビリオネア」を生んだ米国の建設業界…若者が殺到、熟練工の平均年収は1200万円!

公開日: 更新日:

 アメリカではAI(人工知能)の発展で事務職の需要が大幅に低下、代わって建設業など肉体労働に若者が殺到している──そんなニュースが話題だ。ブルーカラー・ビリオネア(肉体労働の億万長者)という造語も生まれたらしい。

 全米電気工事士組合の統計によると、組合に所属する熟練工の平均年収は8万ドル(約1200万円)を超える。日本の建設業平均年収510万円と比べれば、倍以上の開きだ。全米の全職種の平均よりも高い。

 この現象について、アメリカの事情に詳しい経営者はこう語る。

「この高給化はAIよりも、2021年から始まったインフラ投資雇用法の影響が大きい。コロナ禍における財政出動で連邦政府により、総額1兆ドル規模の公共工事が動き出した。建築需要は急増した一方で、もともと建設業はベビーブーマー世代の大量退職が2010年代から続き、若年層の入職率は低迷していた。需給バランスがひずみになり、賃金が上昇したに過ぎない」

 つまり、AIではなく政府出動や社会構造の変化が高給につながったというわけだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手