これじゃ“ぼっち”は増える一方…「モノンクル」「メンター」不在の深刻

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「伊丹十三っていう人は学校で教わらないことを教えてくれる“モノンクル”、オシャレなおじさんだったわけです。その人の名前を冠した賞をいただいたというのが、とてもうれしい」

 原発不明がんであることを公表している評論家の山田五郎氏(66)が、7日に開かれた第17回伊丹十三賞贈呈式で、そうコメントしていた。

 モノンクルは仏語で、「僕のおじさん」という意味だが、“すてきな大人の男性”のことを指す。銀座のオーナーバーテンダーはこう語る。

「ひと昔前なら、バーに行けば1人ぐらい、若い人に飲み方とかマナーを教えてくれて、たまには悩み相談に乗ってあげるすてきなオジサマがいたものですが……もう絶滅危惧種。今は若い人同士でつるんで、飲み方も知らない。バーでも周りの迷惑を顧みずに、4、5人のグループで大騒ぎしたり。『静かに』と淡々と諭せるおじさんもいなくなりましたね」

 今どきの会社で言うなら「メンター」か。指導者、助言者などと訳されるが、新人や若手の成長を精神的にもサポートしてくれる“良き先輩”みたいな存在。

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