著者のコラム一覧
南渕明宏昭和医科大教授

心臓血管外科専門医、医学博士。

騙されやすい人、騙されたい人、騙されて幸せになる人

公開日: 更新日:

 あの有名なうどんのチェーン店で、20代の店長が、残業時間が月に45時間以内になるように、勤務時間を「休息時間」と改ざんするよう指示されていたとのことです。

 会社の記録では「午前8時19分に出社して、すぐに3時間休息」と、不自然極まりない、まるで居眠り国会議員みたいな勤務実態になっていました。小学生でもやらないようなあからさまで幼稚なごまかしなのに、当初、労働基準監督署はこの企業側の悪だくみを認定せず、審査会の再審査でやっと認定されたとのことです。

 なぜなのでしょう。「どこの事業所でもやってるじゃん! いちいち摘発できないよ!」ということなのでしょうか。やはり役所はどこも「経営者」「強いもの」「お金持ち」のミカタなのでしょう。

 あるいは裏から「ねじを巻く」巨悪がいるのでしょうか。「臣民我等皆共に、御稜威に副わん大使命」で大行進してきた権力に逆らわない、勤勉で誠実で従順な国民性ですから。

 ところが、警視庁の捜査責任者の立場にある人物が火災現場の捜査中に何度も現金を盗んだのに微罪(執行猶予付き)とされたり、検察の証拠隠しで冤罪が意図的に捏造されたりと、先に挙げた怪しい労働基準監督署に限らず、「公」の公平性が日に日に疑わしくなってきました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  2. 2

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  5. 5

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  1. 6

    高市首相「議員定数削減は困難」の茶番…自維連立の薄汚い思惑が早くも露呈

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然

  4. 9

    高市首相は自民党にはハキハキ、共産、れいわには棒読み…相手で態度を変える人間ほど信用できないものはない

  5. 10

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗