著者のコラム一覧
相澤冬樹ジャーナリスト・元NHK記者

1962年宮崎県生まれ。東京大学法学部卒業。1987年NHKに記者職で入局。東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを歴任。著書『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)がベストセラーとなった。

片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

公開日: 更新日:

「きょうは赤木雅子さんも傍聴にいらしております」

 11月10日の衆議院予算委員会。立憲民主党の川内博史議員は、森友事件で命を絶った財務省近畿財務局の赤木俊夫さんの妻が傍聴に来ていることを告げた。その瞬間、委員会室の議員たちが一斉に傍聴席を振り返った。片山さつき財務大臣も大臣席から見つめていることに、傍聴席の雅子さんは気付いた。その場にいた某国会関係者によると、

「あれで一気に予算委員会に緊張感が走りましたね」

 場が引き締まったところで川内議員は新事実で切り込んでいく。高市首相は国有地値引きの根拠とされたゴミの量が大幅に少なかったことを新事実と認めながらも、再調査は必要ないという“苦しい”答弁に終始した。11日の記事でご紹介した通りだ。

 さらに川内議員は二の矢を用意していた。国有地の売却後に近畿財務局が土地を管理する国土交通省大阪航空局に送った「債権発生通知」という文書。そこには売却額の根拠となる「評価調書」を添付するのがルールで、この時の通知にも添付したように記されている。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  2. 2

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  3. 3

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  4. 4

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 5

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  1. 6

    半世紀前のこの国で夢のような音楽が本当につくられていた

  2. 7

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 8

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 9

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  5. 10

    プロスカウトも把握 高校球界で横行するサイン盗みの実情