米国で史上最悪のライフガード不足! 公営プールの3分の1が時短か閉鎖の可能性
プールや海水浴場の安全を見守る監視員、ライフガードが今、米国で決定的に不足しているという。米ライフガード協会(ALA)によると、人員不足は「史上最悪」で、この夏、プール、海水浴場などで時短営業や一時閉鎖が避けられない状況だ。
原因は新型コロナ。米国のライフガードは免許制で、更新は2年に1回。しかしコロナ禍の間、免許更新のための講習などを行う施設が閉鎖されたため、免許の更新ができずに次々と失効してしまった。
コロナ禍までは毎年約30万人が新しくライフガードになっていたが、養成訓練ができなかったため、こちらもほぼストップ。さらにコロナ禍の間、プールや海水浴場の閉鎖に伴い、失職したライフガードが転職してしまい、それっきり戻らないケースも多いという。
養成訓練の無料化、賃上げ、元ライフガードへの呼びかけなどさまざまな対策が検討されているが、ALAではこの夏、全米に約31万ある公営プールの3分の1が営業時間短縮か、もしくは一時的に閉鎖する事態になると予測している。
米疾病予防管理センター(CDC)によると、毎年約4000人が水の事故で溺死している。4歳以下の幼児の死因の第1位は溺死で、ライフガード不足で水難事故増加を懸念するALAは、保護者らに「子供に泳ぎ方を教えること」「ライフガードに頼らずできるだけ自分で子供を見守ること」などを呼びかけている。