新聞の夕刊配達300軒&集金600軒で手取り10万円 60代女性が約30年続けてこられた理由
今や、紙の新聞を宅配で取っている人は少なくなった。しかし、関東のとある市で、30年近く新聞配達・集金スタッフとして働いている60代の森村珠子さん(仮名)は、今も約300軒に配達し、約600軒の集金を担当している。まだまだ新聞の需要があるのだ。
「いや、すごい減りましたよね。昔の半分ぐらい。ニュースはネットで見るっていう30、40代で、新聞を取っている人はまずいない。ほとんどが50代以上。お金に余裕のある家が多いんじゃないかな。集金に行って払いを渋る家はほとんどないから。取ってる人に聞くと『パソコンで読むよりしっかり読むから、頭を使ってボケないからいい』んだって」
森村さんがこの仕事を始めたのは、たまたま知人に勧められたから。家族がいて家事・育児の担い手でもある森村さんは、配達は夕刊だけにしているので時間の融通がある程度利く。それが続けてこられた理由だという。
「あと、1人でやる仕事だから気楽だし、お客さんとなじみになって、集金のときにおしゃべりできたりするのも楽しい。集金のときにちょっと話すぐらいだけど、親しくなりすぎたらかえって面倒なことも起きるだろうから、これぐらいがちょうどいいの」