但馬牛の世界農業遺産で注目 100年以上の血統管理の凄さ「牛籍簿」とは?

公開日: 更新日:

■日本が誇る和牛の血統管理

 一体、何がすごいのか? 牛の血統登録をするために日本が誇る和牛の血統管理。ずばり、『牛籍簿』の存在です。

 1897年(明治30年)頃、日本で初めての牛の戸籍づくりが始まりました。良い母牛からは娘の牛に良い資質が伝えられるという考え方を基に、人の戸籍と同じように、両親や生年月日、出生地などを記録した牛の戸籍【牛籍簿】をづくりが始まったのです。この記録を利用して、よい牛を生ませ、その遺伝子を繋げていく正確な牛の血統管理が始まったのです。それが、1948年(昭和23年)和牛の血統登録が日本全国で始まることに繋がったのです。

 実際に、私も但馬牛博物館で見てきました。つまり、誰々さんちには、どういうメス牛がいて、どういう種ををつけて、どういう仔牛が生まれて、どこに行ったか? が、家ごとに記録されています。牛籍簿を基に整理された血統をさかのぼり、但馬牛の系統に分類するのにも役立っています。牛籍簿をさかのぼることで和牛の先祖に辿り着く。もうロマンしか感じません。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ