ポーランド人青年が開発した「全地形対応救急トレーラー」が人道賞! きっかけは隣国ウクライナへの侵攻

公開日: 更新日:

開発のきっかけになったのは…

 ピョートルさんがライフ・チャリオットを開発するきっかけになったのは、隣国ウクライナへのロシアの軍事侵攻だ。

 負傷者が自動車のトランクに乗せられて後方搬送されたり、厳しい地形のために搬送そのものが困難な状況などをニュースなどで目の当たりにして、全地形対応の救急搬送用トレーラーの開発を決意したという。

 開発した2台のプロトタイプが、ウクライナ軍の医療部隊とポーランドのボランティア医療部隊に提供され、山道、森林、洞窟、鉱山などあらゆる地形でテストされた。そしてそのフィードバックに基づいて改良を繰り返した。

 掃除機で知られるダイソン社の創業者で財団理事長であるジェームズ・ダイソン氏(76)は受賞後の声明で次のように語り、ピョートルさんの発明を称賛した。

「ライフ・チャリオットはどんな車両でもけん引可能なので、搬送中に医療従事者は手持ちの医療器具で救命活動を行うことができます。 また、現場で医療従事者からのフィードバックに応えて、反復的な設計プロセスが継続されているのは素晴らしいことです」

 ピョートルさんは受賞コメントで「ライフ・チャリオットが、最前線での避難であろうと、アクセスできない場所での事故の救助であろうと、これからも救命活動に活躍することを願っています」と語った。

 現在、ライフ・チャリオットを山岳救助に使用できるよう改良を続けているそうだ。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり