小林製薬は“サプリ大国”に冷や水浴びせた…日本は「紅茶キノコ」の時代から進歩なし?

公開日: 更新日:

 しかし、ハンバーガー&コーラ&サプリこそがアメリカ文化だと錯覚した日本人のサプリ好きは止まらなかった。拍車をかけたのは安倍晋三首相(当時)だった。

 2015年に規制緩和と称して、企業側の届け出だけで国の審査の必要のない機能性表示食品制度を導入したのである。「○○に効く」「○○が治る」とうたわなければなんでもOKというので、大手洋酒メーカーや小林製薬など多くの企業が、大量の宣伝費を投入して新商品を出し続けてきたのだ。

 銀座東京クリニックの福田一典院長は週刊現代(4月20日号)でこう言っている。

「機能性表示食品は、厳密な実験によって効果を証明されたわけではありません。実験中にまぐれで1回でもいい結果が出れば、効果的だと宣伝できてしまう」

 中でも老齢化が急速に進むこの国ではグルコサミンがサプリ界の王様である。だがグルコサミンについての評価はほとんど定まっているように思う。効果がないのだ。

 同じ週刊現代で、予防医療サプリメントアドバイザーの柴田丞も、「口から飲んだグルコサミンやコンドロイチンが直接、膝などの関節に届くことはありえません。体内でブドウ糖とアミノ酸に分解されるだけです」と言っている。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 8

    ソフトバンクに「スタメン定着後すぐアラサー」の悪循環…来季も“全員揃わない年”にならないか

  4. 9

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  5. 10

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明