「セカンドオピニオンの注意点」複数の病院を天秤にかけて受診の“いいとこ取り”はNG

公開日: 更新日:

 病気の治療や症状などに疑問があれば、セカンドオピニオンを求めることがあると思います。ペットでも珍しくありません。しかし、その行動の取り方によっては、あまりよい印象を持たれないことがあります。

 あるワンちゃんは10年ほど前にヘルニアの治療とリハビリでしばらく通院していましたが、リハビリの途中で心臓の疲れから弁膜症を発症。飼い主さんは別のかかりつけ医の紹介で当院のリハビリに期待されていたので役に立てず、申し訳ない気持ちでした。

 そのワンちゃんが18歳になり、久しぶりに来院しました。相談内容は、かかりつけ医は麻酔下で歯石と歯槽膿漏の治療をするとのことで、高齢だけに麻酔を心配されて来られたのです。「口のケアだけ」という主張はあまり気持ちのよいものではありませんでしたが、ヘルニア治療でコミュニケーションが取れていることもあり、心臓の治療についてかかわらないことを条件に、受け入れました。それでも、心臓病の薬や心音の確認はしています。

 すると、口の洗浄中や洗浄後に2週続けてヘタリ込みが強くなり、心音の悪化が見られ、「最近受診したか? 症状の悪化を伝えられていないか? 薬は増量されていないか?」の3点を確認すると、いずれもNOでした。この症状では、口の洗浄中に虚血性ショックを起こしかねないので、当院で内服薬を再検討。エコー検査などを基に処方薬をベースに薬を増量したのです。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党が急失速か…参院選「台風の目」のはずが賛同率ガタ落ち、他党も街頭演説で“攻撃”開始

  2. 2

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  3. 3

    中日についてオレが思うことを言っちゃおう。一向に補強もせず、本当に勝ちたいのだろうか

  4. 4

    BoA、五木ひろし、さだまさし、及川光博…「体調不良で公演中止」が相次ぐ背景

  5. 5

    5周年のSnow Man“目黒蓮独走”で一抹の不安…水面下のファン離れ&グループ内格差

  1. 6

    参院選神奈川で猛攻の参政党候補に疑惑を直撃! 警視庁時代に「横領発覚→依願退職→退職金で弁済」か

  2. 7

    阿部巨人が今オフFA補強で狙うは…“複数年蹴った”中日・柳裕也と、あのオンカジ選手

  3. 8

    教え子の今岡真訪が蹴った“倍額提示”…「お金じゃありません」と阪神入りを選んだ

  4. 9

    兵庫県警まで動員し当局が警戒…NHK党・立花孝志党首の“あり得ない”参院選の街宣ぶり

  5. 10

    巨人無残な50億円大補強で“天国から地獄”の阿部監督…負けにお決まり「しょうがない」にファン我慢限界