袴田巌さんの「再審無罪判決」で傍聴マニアがザワついた検事の名前と陸山会事件

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「犯人とは認められない」

 1966年にみそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして、強盗殺人罪などで死刑が確定した袴田巌さん(88)の再審判決が26日、静岡地裁であり、国井恒志裁判長は無罪(求刑死刑)を言い渡した。

 判決は捜査機関による証拠の捏造を認定したほか、袴田さんの「自白」についても、「肉体的・精神的苦痛を与えて供述を強制する非人道的な取り調べで獲得された」として「実質的に捏造された」とした。

 静岡地検の小長光健史次席検事は判決後に記者会見。判決が捜査機関による証拠の捏造を認定したことについて「判決内容を精査した上で適切に対応したい」と述べ、控訴するかどうかについては「上級庁と協議した上で対応したい」と明言を避けた。また袴田さんの年齢が控訴の有無を判断するのかについても「諸般の事情を考慮するが、証拠と判決の内容が一番重要」とした。

■今回の再審判決も「証拠の捏造」による「無罪判決」

 事件発生から58年、死刑確定から44年近く。死刑が確定した事件での再審無罪判決は戦後5例目となったが、あまりに長い年月が費やされた。軽々な事は言えないが、袴田さん本人はもちろん、家族、関係者の艱難辛苦は想像を絶するものだったに違いない。

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