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姫田小夏ジャーナリスト

中国・アジアを身近に捉える取材に取り組む。中国ウオッチは25年超、中国滞在経験も長い。アジア・ビズ・フォーラム主宰。日刊ゲンダイでの連載などをもとに「ポストコロナと中国の世界観 」(集広舎)。

「かわいそうな日本の老人」…訪日した中国人がタクシー運転手にギョッとするわけ

公開日: 更新日:

「私のお母さんが驚いてた。『日本では頭の白い人がタクシーを運転するんだね』って。中国じゃ、タクシーの運転は30~40歳ぐらいの人の仕事なんですよ」

 こう話すのは昨年家族とともに来日した山東省出身の留学生だ。実は「白髪のタクシー運転手」はインバウンドで訪日した中国人客の間でも格好の話題となっている。ある中国人の観光事業者は言う。

「運転手だけじゃないです。日本では警備員、店員、ツアーガイドに高齢者が目立ちます。それを見て中国人訪日客は『結構、年だよね』とささやいているんです」

 日本社会には欠かせない貴重な労働力も、中国人の目には「こんな年齢まで働かされて、かわいそう」だと映る。人生の晩年に海外を豪遊する自分たちをまんざらでもないと思う、そんな中国都市部の高齢者の生活を支えているのが中国の年金制度だ。

 日本在住20年の上海出身の男性がこう話す。

「民営企業でも国営企業でも、年金支給額は悪くないんです。親戚の元中学校教員は夫婦2人で毎月40万円超をもらっていて、悠々自適の老後を送ってますよ」

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