福島県双葉町の「光と影」(下)東日本大震災から14年…病院も学校も介護施設もない

公開日: 更新日:

人が集まるのはありがたいけれど

 隣接する区画にはビジネスホテルとサウナ付きの温浴施設もある。サウナー歴10年弱の記者はサ室→水風呂を2セット。着替えを済ませ、外へ出てぬるい風に身をゆだねると、深い「ととのい」が訪れた。放射線量を測定するモニタリングポストの数値は極めて低く、コンビニで買った缶ビールが極上にうまい。

 前出の50代男性は「確かにいいサウナだよね」と言い、こう続けた。

「交流センターやサウナに人が集まるのはありがたい。でも、大半は原発の復旧作業員で、県外から来ている人が多い。彼らは本当に仕事が早く、サッサと作業を終えてパーッと別の自治体に行ってしまう。町に定着することはないでしょう。そりゃそうです。町には大病院や介護施設どころか、学校もないんですから」

 4月には町内に大規模スーパーができるというが、社会インフラはまだまだ不十分。目抜き通りの国道6号付近の「双葉厚生病院」や隣接する福祉施設「ヘルスケアーふたば」の敷地には雑草が茂っており、そこかしこに「帰宅困難区域につき通行止め」と記された看板が設置されている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八王子実践・河本ロバート監督「ライブや家族旅行も、事前に相談があれば休ませます」

  2. 2

    萩本欽一〈34〉私の“運”論 大谷翔平のカネを使い込んだ通訳に「小さな声で『ありがとう』」

  3. 3

    中居正広氏が熊本地震被災地を支援と報道 引退後も変わらないチャリティー精神と芸能界復帰の可能性

  4. 4

    高橋成美「渋幕→慶応」だけでは読み解けないズバ抜けた回転の速さ 世界選手権ペアで日本人初の銅メダル

  5. 5

    東京・赤羽、先行する第1地区に110メートル級、せんべろの1番街が丸ごと潰される危機

  1. 6

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  2. 7

    国害SNSを告発 森山裕・自民党前幹事長「高市おろし」キーマンに急浮上の裏…不快感に国境なし

  3. 8

    年金生活者を悩ませる墓問題 維持費も「墓じまい」の費用も払えない人はどうすればいいのか?

  4. 9

    「墓じまい」に悩むシニア 費用や遺骨の始末より問題になる「家族の愛憎問題」

  5. 10

    松本若菜「ジュラシック・ワールド」吹き替え《棒読み》論争再燃…暗雲漂う主演ドラマに新たな逆風