大人の引きこもりに「ロスジェネ世代」が多いのはなぜなのか

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何気ない声がけが重要

 過去には、引きこもりの家庭に直接出向いてカウンセリングしたこともある。ポイントは、家族の中で、誰を一番頼りにしているかを見極めることだそうだ。

 20年以上引きこもる40代後半男性のケースでは、彼が母親を頼りにしていることに気づいた。中島さんは、あえて本人の部屋の近くで母親と話をしたという。

「彼が一番頼っているお母さんに笑ってもらうようにするんです。一緒にケーキを食べたりして(笑)。そうしているうちに、安心して部屋から顔を出してくるんです」
そこから、少しずつほころびはじめ、会話が始まるのだという。

「人は、理屈じゃなくて、感情が動いたときにしか変われないんです」

 毒親や引きこもりの問題の背景には、家庭の中での何気ないやりとりが消えていったことも大きいと指摘する。

「『大丈夫?』とか『何か助けることある?』とか、何気ない声がけってすごく大事なんですよね」

 物質的に豊かになり、情報が増えた一方で、人はいつの間にか、そうした当たり前の会話を後回しにするようになってしまった。人と人との関係が薄れ、声をかけるタイミングを失っていった末に深まっていった孤立の形ともいえそうだ。

(取材・文=浦上優)

  ◇  ◇  ◇

 深刻な中高年引きこもり問題の手立ては?●関連記事【こちらも読む】『親の傾聴と共感が「8050問題」の解決につながる 専門家が指摘』…もあわせてご覧ください。

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