一触即発の中東情勢に市場反応 ダウ233ドル下落し原油高騰
米国がイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害し、緊張が高まる中東。米主要メディアは3日、米兵約3000人を中東に増派すると報じた。米側はイランが報復措置に踏み切るとの懸念が強まっている。一触即発の情勢だ。
マーケットも反応している。週末3日のニューヨーク市場は反落、ダウ工業株30種平均は前日終値比233・92ドル安の2万8634・88ドルで終了した。下げ幅は一時、370ドル近くに達した。
ニューヨーク商業取引所の原油先物相場は供給不安を背景に買い進まれ、大幅続伸。WTIの清算値(終値に相当)は前日比1・87ドル(3・1%)高の1バレル=63・05ドルと、2019年5月下旬以来約7カ月半ぶりの高値となった。
安全資産とされる円買いも進行。円相場は一時、昨年11月初旬以来約2カ月ぶりに107円台に乗せた。
昨年12月30日の東京株式市場の大納会は、日経平均終値2万3656円と29年ぶりの高値で取引を終えた。週明けの東京市場は大荒れになりそうだ。
【写真特集】イラン情勢の不安から急落でのスタート 2020大発会