英国分裂と株式相場の急落「合意なきEU離脱」で起きること
今年12月末、英国は完全にEU離脱(ブレグジット)となりますが、問題が再燃しています。現在、英国とEUは離脱の詳細を協議していますが、9日に英国が公表した英国国内市場法(IMB:Internal Market Bill)に対してEUが合意できないことから、12月末までに協議がまとまらず「合意なき離脱」になる可能性が高くなってきたのです。
新型コロナウイルス騒動で世界が不安定な状態ゆえ「合意なき離脱」となると、各相場に激震が走る可能性があります。12月末を待たずに、IMB法案の決別で合意なき離脱が確定し、世界の株式相場が急落することも考えられるのでストップロスは必須です。
EU離脱で一番悩ましいことが北アイルランド問題です。英国の正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」であるように北アイルランドは英国領で、南と西に接しているのがEU加盟国のアイルランド共和国です。その国境は自由に移動できたので、毎日仕事で往復している人も少なくありません。英国がEU離脱となれば、国境を越える場合、関税の徴収やパスポートなどの確認作業が必要になります。