プーチン大統領の最側近で軍参謀総長「行方不明」報道の不気味…粛清かケガ療養か

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 ウクライナ侵攻を続けるロシア軍にまた異変だ。ショイグ国防相に続き、ゲラシモフ参謀総長が行方不明に……。プーチン大統領の周囲で何が起きているのか。

 プーチン体制のツートップとして、常に大統領の両脇を固め、“助さん・格さん”のように寄り添ってきたのがショイグ氏とゲラシモフ氏だ。3月にはショイグ氏が数週間にわたって表舞台から消え、一時は暗殺未遂説も流れた。

 ショイグ氏は今月9日の対独戦勝記念日に姿を現し、プーチン大統領と語り合う場面もあったが、今度は片割れのゲラシモフ氏が姿を消したと複数の海外メディアが報じている。英BBC放送電子版によれば、9日にモスクワで行われた軍事パレードで「ゲラシモフ参謀総長は影も形もなかった」という。

■粛清か、ケガ療養か

「ゲラシモフは4月下旬にドンバス地域の最前線を視察した際に砲撃を受け負傷したという情報があり、療養しているのかもしれませんが、戦勝記念日のパレードに軍服組トップが姿を見せないのはやはり不自然です。戦況が思うようにいかず、プーチン氏の怒りを買って失脚した可能性は否めません」(高千穂大教授の五野井郁夫氏=国際政治学)

 ウクライナ侵攻に際し、楽観的な情報ばかりを上申したせいで短期決戦に失敗したとして、プーチン大統領は牙城のFSB(連邦保安局)の情報員約150人を粛清した。ゲラシモフ氏も責任を負わされたのか。

プーチン大統領自ら戦線指揮で現場混乱

 BBCは、西側軍事筋の話として、プーチン大統領がドンバス地域でのロシア軍の移動などについて直接関与しているようだと伝えた。前線での攻撃や移動などの軍事作戦は、普通は大佐クラスが決定するものだ。国の最高指導者が口を出すことではない。

「そもそもプーチン氏は軍事のプロではない。自ら指揮を執っているとすれば、現場の司令官もモスクワの側近も信じられなくなっているのでしょう。そのためロシア軍は指揮系統が乱れ、統率が取れていないように見えます。おそらく現場はかなり混乱している。西側から最新鋭の武器が次々と投入されていることもあり、マリウポリが陥落する一方で、東部ハルキウ州の北部ではロシア軍を国境近くまで押し戻すなど、ウクライナ軍が優勢になりつつあるようです。今月末から6月初旬には戦況が大きく動くかもしれない。プーチン大統領から遠ざけられた側近は面従腹背の可能性もある。心配なのは、国際社会でも国内でも孤立化したプーチン大統領が自暴自棄になって核のボタンに手をかける懸念が消えないことです」(国際ジャーナリスト・春名幹男氏)

 ロシアの核ミサイルはプーチン大統領、ショイグ氏、ゲラシモフ氏の3人のうち、2人がスイッチを押せば起動する仕組みだとされる。その一角が姿を消しているのは不気味だ。

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