経済音痴の岸田首相が前のめり…年金制度「改悪」に経済界から大ブーイング

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 取り巻きに発案者がいたとしても、首相自身が前のめりになっている。やることが裏目に出て内閣支持率が下がっているので、焦っているのかな。

 確かに、年金基金が加入者に約束する「予定利率」は2%台前半まで下がり、物価の上昇率が2%を超えているから、運用利回りを上げたいのは分かる。でも、運用のプロが工夫してもその程度にしか回らないのだから、無理筋だ。

 議論に参加した経団連代表も「企業年金は、労使自治の下で安全かつ効率的な運営が求められる」と指摘し、株式投資の拡大を狙うような「改悪」にきっぱり反対した。

 当然だ。企業年金は退職金の多くを預けた資金に、企業が掛け金を投じて給付額を維持している。仮に運用成績がよくなっても掛け金が減るだけで、給付額はすぐに上がらない。

 異次元の子育て支援策や医療費膨張への歯止め策など、年末へ向けて舵取りが難しい問題が控えているのに、どう着地させるのか。先が見えないね。

(構成=竜孝裕/ジャーナリスト)

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