裏金疑惑は底ナシ、特捜部は塩谷立座長を“突破口”に大物議員狙い…安倍派幹部は戦々恐々

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特捜は塩谷氏を任意捜査の対象外にした可能性

 塩谷座長は18年1月まで約5年間、事務総長を務めた。塩谷座長以降の下村、松野、西村の3氏は1~2年だから、異例の長さだ。誰よりも裏金づくりの事情を知っているはずである。ただし、塩谷座長の在任期間は時効が成立しているため、事務総長としての刑事責任が問われることはない。

 5年間にキックバックされた金額も、事情聴取された松野、高木、世耕の3氏側が1000万円超なのに対し、塩谷座長側は数百万円とされ、立件の対象外とみられる。

 特捜は塩谷座長自身の立件ではなく、詳細を知る幹部の証言を得るため、あえて、塩谷座長を任意捜査の対象にした可能性もある。

 安倍派幹部は塩谷座長が任意聴取の対象になったことに警戒を強めているという。

「塩谷さんは先月、キックバックの有無を記者団から問われ、『そういう話はあった』とあっさり答えてしまいました。5時間後、『事実確認をしていなかった』と撤回はしましたが、脇が甘いというか、ウソをつけない塩谷さんらしいと思いましたよ。それだけに、特捜から、傍証を次々と突きつけられ、しつこく追及されたら、キックバックの全容を認めてしまうのではないかと、非常に心配です」(自民党関係者)

 塩谷座長が自身に刑事責任が及ばないと考え、知っていることを正直に供述することもあり得る。他の幹部は戦々恐々なのではないか。 

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