著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

サムスン電子が稼ぎ頭の半導体部門で赤字転落のなぜ…韓国経済の先行きに不安も

公開日: 更新日:

 韓国産業界の巨人・サムスン電子が身もだえしている。稼ぎ頭の半導体部門が営業赤字に転落。そのうえ得意の半導体メモリー「DRAM」で世界シェア2位・同国SKハイニックスの猛追を食らっているためだ。サムスンのきしみは韓国経済の先行きをも揺さぶる。

 サムスンの2023年12月期決算(速報値)は営業利益が前期比85%落ち込んで6.54兆ウオン(約7200億円、1ウオン=約0.11円)にとどまるなど大幅な減益に沈んだ。営業益10兆ウオン割れは15年ぶりの低水準。売上高も同15%減の258.16兆ウオン。4期ぶりの減収だ。

 収益の足を引っ張ったのはメモリー市況の低迷長期化による半導体部門の多額の赤字だ。

 事業部門別の損益は1月下旬の確報値公表を待つ必要があるが、同部門の営業赤字幅は23年1~9月で12.69兆ウオン。10~12月も赤字で、市場関係者らは「通年での赤字幅は15兆ウオン規模(前期は24兆ウオンの黒字)に膨らんだのでは」とみる。

 このためスマホや家電、液晶・有機ELパネルといった他部門の利益が食い潰されたというわけだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    夏の京都に異変! 訪日客でオーバーツーリズムのはずが…高級ホテルが低調なワケ

  3. 3

    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

  4. 4

    不倫報道の福原愛 緩さとモテぶりは現役時から評判だった

  5. 5

    ヒロド歩美アナ「報ステ」起用で波紋…テレ朝とABCテレビの間に吹き始めた“すきま風”

  1. 6

    中日立浪監督「ビリ回避なら続投説」は本当か…3年連続“安定の低迷”でも観客動員は絶好調

  2. 7

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  3. 8

    夏休み到来! 我が子をテレビやゲーム、YouTube漬けにしない「割と簡単にできる方法」

  4. 9

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 10

    新庄監督は日本ハムCS進出、続投要請でも「続投拒否」か…就任時に公言していた“未来予想図”