「マイナ保険証」普及拡大へ支援金倍増でも…現場医師の批判は止まらない

公開日: 更新日:

 マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」の普及拡大に政府が手間取っている。厚生労働省は5~7月を「集中取組月間」とし、また利用者の増加に応じこれまでの最大20万円の医療機関などへの支援金を40万円に倍増した。

 しかし、現場の医師たちの反応は鈍く、逆に政府の一方的な方向に反発する声がやまず、マイナ保険証の普及は期待通り進んでいない。

 マイナ保険証は、2023年9月から医療機関、薬局でマイナンバーカードを健康保険証として利用登録することで医療機関の受診が可能になった。ただ、マイナ保険証を利用できるのは、「オンライン資格確認システム」を導入している医療機関や薬局に限られる。

 厚労省保険局による5月のマイナ保険証の利用率は7.73%(4月6.56%)。前月の1210万件から1425万件へと伸びてはいるのだが、気になるのが施設類型別の利用率だ。5月にマイナ保険証の利用率が最も多いのは病院で14.83%、続いて歯科診療所11.95%、薬局7.40%、そして医科診療所は6.47%と最も低い。伸び率も前月比0.6ポイントと最低だ。現場の医師の導入への反発を裏付ける数字といえよう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較