著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

オリンパス社長が違法薬物で辞任 事実上の“解任”に既視感…13年前にもドロドロの権力争い

公開日: 更新日:

「2011年の粉飾の立て直しを巡る人事の混乱がまだ尾を引いているような不祥事です。今回も一種のクーデターのように思えてなりません」

 大手信用情報機関幹部がこう指摘するのは、精密機器メーカー「オリンパス」のシュテファン・カウフマン社長兼CEO(56)が、10月28日付で事実上解任されたことだ。カウフマン氏が違法薬物を購入していたという通報を受けて、会社が内部調査を行った結果、取締役会が辞任するよう求め、本人が応じたとされる。辞任を受けて、当面、竹内康雄会長がCEOの業務を担い、後任については会社の指名委員会で検討していくというが……。

 発端は9月末ごろ、オリンパスから「シュテファン・カウフマン社長兼CEOが違法薬物を購入している疑いがある」という相談が警視庁に寄せられたとされる。「週刊文春」の独自取材によると、情報源は薬物の売人だった。

 カウフマン氏はドイツ企業の人事部門などを経て、2003年にヨーロッパのオリンパスグループ会社に入社。本社で経営戦略の統括役員などに就いた後、昨年4月に社長兼CEOに就いたばかりだった。有価証券報告書によると、昨年度、カウフマン氏は11億3800万円の報酬を得ている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然