著者のコラム一覧
森岡英樹経済ジャーナリスト

1957年生まれ。早稲田大学卒業後、 経済記者となる。1997年、米コンサルタント会社「グリニッチ・ アソシエイト」のシニア・リサーチ・アソシエイト。並びに「パラゲイト ・コンサルタンツ」シニア・アドバイザーを兼任。2004年にジャーナリストとして独立。

フジテレビの資金繰りに黄信号…9割超もの広告スポンサー離脱、CM再開も見通し立たず

公開日: 更新日:

 フジ・メディア・ホールディングス(HD)は2月27日、取締役会を開き、終了後に会見したフジテレビの清水賢治社長は、中居正広氏の女性トラブルと同社対応を巡る問題で、スポンサー企業がCM出稿を見送っていることについて、2月の広告収入は、前年比で90%強減少していることを明らかにした。

 同社の営業部門によれば、フジテレビが1回目の会見を行った1月17日以降、1月末までにCMを公共のACジャパン広告に差し替えた数は311社に達しているという。また、例年2月のスポンサー企業は400社以上を数えたが、今年は2月25日現在で72社にとどまると説明した。

 一方、4月以降の改編については、3月に決定をずらしており、広告収入についても見通しがつかない状態にある。市場では「2025年3月期はどうにか黒字は確保できるかもしれないが、来期の赤字は避けられない」(大手証券幹部)との見方が有力だ。

 9割超もの広告スポンサー離脱で、懸念されるのがフジテレビの資金繰りだ。親会社のフジ・メディア・ホールディングス(HD)は1月30日に25年3月期業績見通しを下方修正している。この中で、フジテレビの広告収入は、全国で放送する特定の番組に対するCMのネットタイム広告が期初に予想していたより108億円少ない537億円、ローカルタイム広告が5億円減の95億円、番組を特定しないスポット広告が120億円減の620億円になるとした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    8.31に「備蓄米販売リミット」が…進次郎農相は売れ残りにどう落とし前をつけるのか?

  2. 2

    絶好調「コメリ」の拡大路線はいつまで続く? “農家のコンビニ”路線で第1四半期の営業利益は6%増

  3. 3

    15%上乗せ「トランプ関税」発動で日本経済に壊滅的打撃…「石破おろし」に拍車どころか退陣の決定打に

  4. 4

    増産に転換で付きまとう“コメ余り”…対策として政府がブチ上げる国産米「輸出拡大」の勝算は?

  5. 5

    食い違う日米合意、「相互関税」も日本は特例対象外…トランプ関税は「持久戦」待ったなし

  1. 6

    元安倍派・豊田真由子氏が「羽鳥慎一モーニングショー」で暴露!“パー券販売”の驚愕実態にSNS震撼

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    庶民の食卓を“猛暑インフレ”が襲う…肉も野菜も卵も高騰で「政府による物価高対策を」と専門家が警鐘

  4. 9

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  5. 10

    3メガバンクが揃って過去最高益へ…「金利ある世界」になったことで状況が一変

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  2. 2

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  3. 3

    永野芽郁が“濡れ場あり”韓流ドラマで「セクシー派女優転身、世界デビュー」の仰天情報

  4. 4

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  5. 5

    海星・陣内優翔は長崎県初の“完全男”だが…スカウトが「上位獲得」を渋るワケ

  1. 6

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  2. 7

    綾瀬はるか3年ぶり主演ドラマ「ひとりでしにたい」“不発”で迎えた曲がり角…女優として今後どうする?

  3. 8

    中山美穂「香典トラブル」で図らずも露呈した「妹・忍」をめぐる“芸能界のドンの圧力”

  4. 9

    長崎を熱狂させた海星・酒井圭一さんが当時を語る…プロ引退後はスカウトとして大谷翔平を担当

  5. 10

    安藤サクラ「柄本佑が初めて交際した人」に驚きの声…“遊び人の父”奥田瑛二を持つ娘の苦悩