“コンビニキラー”まいばすけっと「勝利の方程式」 店舗数の割に目立たなくても他社を圧倒
首都圏では小型スーパーの店舗数が増えている。2005年に開業したイオンの「まいばすけっと」は、東京や神奈川の都市部に出店し、10年に100店舗、14年には500店舗を達成した。22年には1000店舗を超え、現在は1都3県で約1200店舗を展開する。
一般的なスーパーの売り場面積は300、400坪程度だが、同店は40~80坪程度、日販はおよそ60万円と規模はコンビニ並みだ。駅から離れた住宅街や団地、タワマンの低層階などに出店していて、繁華街ではあまり見られず、店舗数の割には意外と目立たない。
「都市部では大型スーパーが少ない。駐車場がない店舗も多く、車があっても出かけにくい。団地やタワマンにはコンビニしかない場所もあり、『隠れ買い物難民』は多い。そうした場所に出店している」(イオン関係者)
都内の穴場を狙ったわけだが、高齢化が進む団地でも、住民にとって貴重な買い物の場となっているという。商品構成は通常のスーパーと同様、青果や精肉、加工食品などを扱い、イオンのPB(プライベートブランド)、トップバリュ商品も並ぶ。客層は「飲料や弁当類が安いため、コンビニ代わりに使う客も多い。たばこも売っている。一般的なスーパーより男性比率が高い」(流通業界誌の記者)ともいう。