植田日銀「利上げチャンス」は今でしょ! 有害無益な円安放置が招いた長期物価高に国民もう限界
サプライズ演出が必要
米経済の先行き不透明感が和らいだことで、18日の日経平均株価は敏感に反応。終値として初めて4万5000円を上回り、史上最高値を更新した。空前の株高でも、日銀の動きは鈍いままだ。経済評論家の斎藤満氏が言う。
「一般的に考えれば、株高を前にして景気を冷やす利上げに踏み切りづらいのは分かります。しかし、今の日本経済の状況は、そんなセオリーが当てはまらない。低金利政策で円安に誘導し、物価高を放置し続けたことが消費を圧迫して景気を冷やしてきたからです。景気を気にするなら、むしろやるべきは物価抑制です。半導体やAIなどの大型株が牽引する歪んだ株高ですが、ある意味、利上げする余裕はあると言えます。日銀は静観するのではなく、今こそ利上げするべきでしょう」
利上げ期待の低い10月会合がチャンスだという。
「市場の予想通りに動いたところで、日米金利差の縮小に伴う円高・ドル安への動きは鈍い環境です。金利差縮小と円高圧力が連動するというセオリーが通じない状況では、市場の予想を裏切って利上げする他ない。サプライズを演出しなければ、いつまで経っても有害無益な円安に歯止めがかからず、国民は物価高のツケを負わされ続けます」(斎藤満氏)
長渕風に言えば、ピイピイ理由を付けて利上げに踏み切れない植田日銀は、「ろくなもんじゃねえ」。
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早くも市場は「サナエノミクス」とやらに浮かれているが……。●関連記事【もっと読む】『市場は早くも「高市トレード」だが庶民に恩恵なし…サナエノミクスが招く株高・物価高の暗澹』で詳報している。