セブン&アイ=コンビ二苦戦vsイオン=まいばす好調…流通大手2社は決算で明暗はっきり
流通・小売業大手のセブン&アイ・ホールディングスとイオンの決算が好対照を見せている。2025年8月中間決算だ(25年3~8月、10月9日発表)。
セブン&アイは、本業で得た収入(売上高)にあたる営業収益が5兆6166億円と前年同期比6.9%減少した。減収の大きな要因は、決算の約75%を占める海外コンビニエンスストアの営業収益が同8.5%減(4兆2211億円)と大幅減少したこと。米国のコンビニは約8割がガソリンスタンド併設型で、ガソリンが売り上げの大半を占める。ガソリン販売価格の下落が収益減少に大きく響いた。
国内コンビニ事業も苦戦を強いられた。売上高、営業収益はほぼ前年並みだが、本業の儲けを示す営業利益は1217億円と同4.6%減少、国内外ともコンビニ事業の苦戦が目立った。
一方、イオンが10月14日に発表した25年8月中間決算は、売上高5兆1899億円と前年同期比で3.8%増、営業利益は1181億円と19.8%増加、いずれも同期間で過去最高を記録した。物価の高騰が続くなか、グループのプライベートブランド「トップバリュ」の売上高が同期比11.7%増(5907億円)と過去最高を売り上げた。なかでも割安感のある「ベストプライス」は、同13.9%増と、消費者の節約志向の高まりに応える低価格戦略が成功したといえる。


















