「サナエノミクス」が苦しい家計に追い打ち! 物価高ガン無視で“利上げ牽制→インフレ加速”のトンチンカン
22日の自民党総裁選(10月4日投開票)の所見発表で高市早苗前経済安保相が引用した歌人・大伴家持には、こんな歌がある。
〈この見ゆる 雲ほびこりて との曇り 雨も降らぬか 心足らひに〉
日照りが続き田畑が枯れる中、国守たる家持は「ここに見える雲が広がって雨も降ってくれないか」と詠んだ。為政者としての責任を感じさせる一首だが、翻って高市氏はどうか。長引く物価高で干上がった家計に追い打ちをかけようとしている。
高市氏は経済通を自任するが、24日の日本記者クラブ主催の討論会でも、改めてアベノミクスの二番煎じのような持論を展開。物価抑制とは真逆の積極財政にこだわりを見せた。
昨年の総裁選で「金利を今、上げるのはアホ」と発言したことについて、「金利が急激に上がった場合、(投資などに)企業がお金を回せるのか、(住宅ローン金利の支払いで)若い方々がお困りになるんじゃないか」「少し心配な状況だった」と説明。日銀の利上げを牽制しつつ、積極財政がインフレを加速させるとの懸念に関しては、「家計支援と供給力投資を同時に行うことで、賃金主導の緩やかなインフレに移行させる」と訴えた。