SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ
一方、農林中金は債券投資に過度に傾倒していたこれまでのポートフォリオから、オルタナティブ(代替)投資など多様なリスク資産を組み込んだポートフォリオへの転換を進めている。そこにSBIグループの商品群が組み込まれるほか、農業事業者向けなどの投融資やDX分野での連携が想定されるが、「SBI新生銀行にとって最大の効用は、農林中金を介して豊富なJAグループの資金にリーチできることにある」(メガバンク幹部)とみられている。全国JAの貯金量は今年9月末で107兆2325億円に及ぶ。
SBI新生銀行は、成長に向けて預金の獲得を強化しており、25年9月時点の預金量は約16兆3000億円に及ぶが、高金利調達がネックとなっている。JAグループの安定した資金が加わるメリットは計り知れない。“機を見るに敏”な北尾氏の高笑いが聞こえてきそうだ。



















