大阪・十三、JUSO CROSS誕生で賃料アップに拍車、タワマン繁栄論に不信感を募らせる地元の嘆き
地下鉄構想や転売など複雑な要因で賃料3倍も
だが、地元の住民はもろ手を挙げて歓迎しているわけではない。特にJUSO CROSSと同じ十三駅東口の商店街などで営業する飲食店は、爆上がりする賃料に悲鳴を上げているのだ。地元の不動産業者がこう説明する。
「不動産価格が2010年代の半ばぐらいから上がり始めたのと同時に、このあたりの賃料も少しずつ上がり始めた。だけど今の状況は異常です。数年前の2倍から3倍にはね上がっていますからね。価格の上昇は全国的な現象ではあるけど、ここの場合はタワマンなどの再開発構想が表面化したからだけではありません。もっと複合的な要因があるんですよ」
話によると、まず新大阪-十三-大阪が地下鉄で結ばれる構想があり、その期待感が沸騰しているのが1つ。次に十三で物件を借りたい人が多いのに、その物件自体が不足していること。そしてサブリース業者が介入して、物件を転借しているのが3つ目だ。第4は、大手も含めて関東からも乗り込んできた不動産業者が地主から土地を高く買い取り、それを別の業者への転売でさらに高値をつけること。これだけの材料が重なると、賃料が急騰するのも当然だろう。
二十数年前から居酒屋を営む店主は「1年ほど前やったかな。地主から土地を買った不動産会社から突然、賃料の値上げを言われてな。ざっと3倍近い。ウチだけやないで。よその店も同じように値上げを求められ、それが嫌なら立ち退きをチラつかせるんや。ホンマ、たまらんで」と、憤りを隠せない。
別の立ち飲み屋のオーナーもお手上げポーズでこう嘆く。
「十三は安くておいしいものをお客さんに提供する。いわば下町なんです。賃料の値上げがメニュー価格に転嫁され、安かったものが普通の値段になったらどうなるか。もうひとつ。タワマンに住む人たちはお金持ちでしょ。裕福な人が十三で飲食するのかどうか。おいしくてオシャレな店がたくさんある梅田まで電車で3分、タクシーを使っても1000円で行ける。タワマンができたからって、この辺が潤うとは限らないわけよ。お金持ちの気持ちはわからんけど、正直、不安はあるよね」


















