「トクリュウ」の一員に間違われ…すべてを失った男性
突然、警察に逮捕され、実名で「犯罪グループの一員」と報じられる。ところが、後になって不起訴になる──。もし自分や家族の身にそんなことが起きたら、失った仕事や信用、人生そのものは元に戻るのでしょうか。
報道によると、暗号資産の取引をしていた男性が、特殊詐欺事件への関与を疑われて逮捕されました。男性は一貫して関与を否定していましたが、23日間にわたって身柄を拘束され、その後釈放。最終的には不起訴になったといいます。
しかし、その間に男性は実名で逮捕を報じられ、「トクリュウ」と呼ばれる犯罪グループの実行役とみられていることまで報道されました。その結果、勤務先を解雇され、婚約者との関係も壊れてしまったといいます。
さらに怖いのは、誤った疑いをかけられた後の取り調べです。記事では、否認する男性に対し、捜査員が机をたたいたり、暴言を吐いたりしながら自白を迫ったとされています。
もちろん、犯罪を捜査し、犯人を検挙することは警察の重要な仕事です。しかし、やっていない人が厳しい取り調べに耐えきれず、「自分がやりました」と認めてしまえば、事態はさらに深刻になります。一度自白してしまうと、後から「あれは事実ではなかった」と争うことは容易ではありません。だからこそ、捜査機関には、最初に描いた筋書きに固執せず、客観的な証拠を丁寧に確認する姿勢が求められます。

















