それぞれのリアルが見えるエッセー本特集(1)「衰えません、死ぬまでは。」宮田珠己著

公開日: 更新日:

 ひとりひとりが違う人生を生きていて、違う風景を見ている。人は、同じような毎日を送っていると別の世界があることを忘れがちだ。そこで今回は、全く違う世界に生きる人たちのエッセー本を紹介する。

  ◇  ◇  ◇

「衰えません、死ぬまでは。」宮田珠己著

 最近運気が下がっていると感じ始めた著者は、ある日突然「筋トレ」をしようと思い立つ。とはいえ、今まで何度も挫折した経験もあり、どうしたら続けられるのかと考え、業務の一部だと考えようとしたり、ジム通いをしたり、ボルダリングに取り組んだりと試行錯誤を開始する。ところが、毎回思うようにはいかず難題ばかりが持ち上がる。還暦の壁を前に、減らない内臓脂肪、食生活の改善を申し渡す家族たち、親の介護や墓の問題などに四苦八苦しながら取り組む著者。受け入れがたい老いにどう対処するか、グダグダになりながらも行動するうち、等身大のやり方が見えてくる。

 さすがにいつまでも若者気分でいられなくなったとき、人はどうあがくのか。何も飾らず本心のまま行動した著者の記録に勇気づけられる。

(幻冬舎 1980円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山本美月は九州の女子校で偏差値トップ「筑紫女学園」から明大農学部へ 祖父も生物教師の“リケジョ”

  2. 2

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  3. 3

    ドジャース球団売却の可能性…共同オーナーに当局捜査、レイカーズは買収10カ月で手放す

  4. 4

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  5. 5

    朝ドラ「風、薫る」“シマケン”はブーイングも…Aぇ! Group佐野晶哉には「オファー増」の追い風

  1. 6

    高市政権が国民資産「強奪」計画! 現預金1100兆円を狙い撃ち、放漫財政のツケを庶民のフトコロに押しつけ

  2. 7

    “世界ランク1位”の座を捨てて甲子園へ 享栄・上江滝拓未「将来はプロかバスの運転手」

  3. 8

    特殊清掃員が見た「孤独死」の壮絶現場…発見まで2年、遺体は“粉”に「誰にでも起こり得る」

  4. 9

    “寝てない自慢”だった高市首相が「漢方で熟睡」だって…話が変わっている! と批判殺到

  5. 10

    阿佐ヶ谷姉妹にさらなる飛躍のチャンス!「団地のふたり」視聴者から上がる《通じるものがある》の好反応