安全性に懸念のオスプレイ 日本上空は“飛び放題”のカラクリ
米軍の新型輸送機「オスプレイ」が17日、ハワイで訓練中に墜落事故を起こし、改めて、安全性への懸念が広がっているが、米海兵隊のデービス航空副司令官は「機体に不具合はなかった」といい、米国国防総省は普天間基地に配備済みのオスプレイ24機について「現段階の日本での運用を変更する計画はない」と涼しい顔。横田基地への配備もそのままだ。
ま、それが米軍の理屈だとして、許しがたいのは文句ひとつ言えない日本側の対応だ。
あまり知られていない話だが、沖縄の米軍住宅上空では米軍ヘリやオスプレイは飛べないことになっている。それが日本人の住宅街の上は飛べるわけだ。これに対し、08年3月、民主党と国民新党、社民党が日米地位協定改定案作成に動いたことがある。改定案に米軍機は日本の国内法(航空法)に従うということが盛り込まれていたが、いまだに改定は実現していない。その結果、自衛隊機は日本の航空法に従うのにオスプレイなど米軍機は飛び放題なのである。
同じ敗戦国でもドイツは1959年に北大西洋条約機構(NATO)と結んだ協定を改定した。