倉持麟太郎
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倉持麟太郎弁護士

1983年生まれ。慶大法学部を経て中大法科大学院卒。2012年弁護士登録。第二東京弁護士会所属。15年3月、日本弁護士連合会・憲法問題対策本部幹事、15年4月、第二東京弁護士会憲法問題検討委員会幹事。慶大法科大学院非常勤講師。安保法をめぐり、衆院特別委で参考人として意見陳述を行った。

<第11回>子分に責任押し付ける親分の下で国防は機能しない

公開日:  更新日:

 任侠映画で、抗争相手の組長を仕留めると、出頭するのは主人公演じる下っ端で、「組ぐるみでやったんだろぉ!」という刑事の取り調べにも、親分を守るため、かたくなに「俺が一人でやったんです」と繰り返す姿に、観客は胸を熱くする、というのがある。観客は、組ぐるみでやっていることは、もちろん、わかっている。

 今回の安保法制において、自衛隊法に95条の2という条文が新設された。「米軍等の武器等防護」という規定だ。これが、集団的自衛権行使の違憲性、後方支援の違憲性と並んで、いや、それ以上に大問題な規定なのである。規定の趣旨から順を追いたい。

 既存の自衛隊法95条は、自衛隊自身の武器等防護の規定で、自衛隊の武器等が狙われた時には、自衛官が自分の身を守る、自己保存的な権利の延長線上で自隊の武器等も守ることができる、という規定であった。これが今回、さらに武器等防護の射程を広げ、「米軍等」の「武器等」まで守れることとなった。自衛官自身の身を守る「自然的権利」から、その武器等を守れるというのでも苦しいが、さらに、自衛官自身の自己保存の文脈で「米軍等」の「武器等」を守れることになった。

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