英EU離脱で再燃する「沖縄独立」 現実的なのか識者に聞く
英国のEU離脱が決定し、世界が揺れている。2014年に住民投票を実施したスコットランドでは、再び独立の機運が盛り上がっているし、スペインのカタルーニャ地方も独立を巡り、ガタガタしている。そんな独立運動が沖縄でも盛り上がり始めた。「沖縄タイムス」(2016年3月15日付)によると、沖縄国際大の友知政樹教授が実施した現役大学生への意識調査で、「独立を考えたことがありますか?」に対し、30%が「ある」と回答。
「政治・経済・安全体制が成り立つならば独立をどう思いますか?」について「賛成」と答えた学生は38%で、「反対」の28%、「わからない」の34%を上回った。
実際、沖縄でも独立は現実的なのか。「誰がこの国を動かしているのか」(詩想社新書)の共著者で東アジア共同体研究所理事長も務める元首相の鳩山由紀夫氏はこう言う。
「最近も、軍属がむごい殺人を犯しました。95年の少女暴行事件以上の残忍な殺人事件が起きたわけです。この間、基地の縮小などと言いながら何もできていない。県民は、“日米地位協定を変えなきゃいけない”“辺野古の基地は県外に”というだけじゃなく、“海兵隊は論外だ”と考えています。それに対して現政権は何も動かない。結局、自分たちは捨てられているのではないか、という意識を持っています。先日、殺人現場に花を手向けに行った時も、雰囲気が変わっていた。地元では、独立は酒飲み話ではなく、真剣な議論になっているように感じます」